1年次生を対象にストレスとの向き合い方を学ぶ授業を開講しています


政治経済学部では、1年次生の秋セメスターに開講している必修科目『現代文明論2』でストレスについて多角的に学ぶ授業を開講しています。本学部では、変化の激しい現代社会をしっかりと理解し、適切な能力を発揮でき、社会の変革に貢献できる「社会力」を備えた人材の育成を目指しています。この授業では、ストレスについて理解し、正しくマネジメントできる能力を養うことを目的としてNKS能力開発センターと紀伊国屋書店の協力を得ています。


授業では、本学部の教員とNKS能力開発センターから派遣された専門スタッフによる講義やグループディスカッションを通して、ストレスの種類や向き合い方を学んでいきます。1月7日には、湘南健康推進室で非常勤心理カウンセラーを務める飯沢正美氏が「身体と心の健康をめざして」と題して講義。健康推進室には、対人関係や進路、学業などさまざまな悩みを抱えた学生が訪れていることを紹介し、「悩みがあるときには一人で抱え込むのではなく専門家の助けを借りることも一つの方法です。遠慮なく利用してください」と語りかけました。その後、人の話を聞く際の態度として評価的、診断的、理解的など5種類があることを上げつつ、カウンセリングでは相談者の話に共感を示すとともに、じっくりと耳を傾ける理解的な態度を取ることが大切であると説明しました。その後、飯沢氏と本学部の教員が実際に寄せられた質問事例をもとにしたロールプレイを行いながら、カウンセリングの進め方やそれぞれの質問に隠れている心理的な傾向を解説しました。


受講した学生からは、「高校生までは自分でさまざまな問題を解決することができましたが、これからの学生生活や社会人になると自分では解決できない悩みを抱えることもあると思う。そうしたときには、他人に頼ることも効果があることを今のうちに学んでおくことができてよかった」「授業を通して、さまざまな角度からストレスについて学んでおくことは、自分にあった悩みの解決方法を見つける上でも有効だと思います」といった感想が聞かれました。


本学部の前田成東学部長は、「本学部では社会で活躍できる『社会力』を持った学生を育てることを教育の柱に据えています。近年では大学卒業後3年間で約3割の就業者が離職しているとの統計もありますが、その原因の一つは社会で働くなかで抱えるストレスと上手く向き合うことができないことにあるとの考えから、向き合い方や対処法を学ぶ機会としてこの授業を開講しています。学生たちには、授業を生かしながら自分自身と上手に向き合いながら、ストレスに負けない力を養うようこころがけてほしい」と語っています。