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展示会「HA2のしごとと旧山田守自邸公開」に協力しました

東海大学学園史資料センターでは、2011年6月28日から7月9日にかけて東京都港区の旧山田守自邸で開催された有限会社HA2主催の展示会に、所蔵資料を出展するかたちで協力しました。

東京都港区に本社を置くHA2は、過去に建築や住宅関連分野で働き、結婚や出産などのために離職した女性スタッフが集い、“リ・ジョブ(再仕事)”する場として2002年に設立されました。現在は約20人がそれぞれの経験と技能を生かし働いています。具体的には、建築竣工現場の書類・図面の電子化を主体業務とし、住宅設備機器メーカーや生活関連企業などを対象に、生活者の立場から調査・研究、商品開発、販売促進などについてのコンサルティングを行っています。

「HA2のしごとと旧山田守自邸公開」と題された今回の展示会では、同社の事業内容と歩みが紹介されました。会場となったのは東海大学の元理事・教授で日本を代表する近代建築家、山田守の自邸だった建物です。建築史的にも価値の高いこの建物は現在、一部(2階)がギャラリーとして利用されています。今回の展示会を機にHA2が2階全般の手直しや清掃、資料の整備を手掛けたことで、旧山田守自邸の公開そのものが同社の事業紹介となりました。

当センターは企画の趣旨に賛同し、所蔵資料である山田守邸の石膏模型を出展しました。模型は設計図を元に、建設前に作られたものです。来場者は1959(昭和34)年の竣工時の状態を再現した模型と、建物の現状を見比べながら、数度にわたった増改築の個所や効果などを推し量っていました。

HA2の森本八月喜(やつき)代表は、「山田守自邸の模型が、会場全体を見わたした際のアクセントになりました。10年になろうという当社の歩みにはたくさんの出会いがあり、今回の展示会を通じてそれを改めて確認できたことは、なによりの喜びでした。今後も一つひとつの出会いを大切に、人々の役に立つ生活を提案していけたらと思います」と話しています。

【有限会社HA2 WEBサイト】
http://ha2.co.jp/

山田守:1894年、岐阜県生まれ。東京帝国大学工学部建築学科卒。大学在学中に仲間と「分離派建築会」を結成し、過去の建築様式からの脱却を主張。放物線や円弧など曲線を駆使したデザインで注目された。1920年に逓信省(日本郵政グループ、NTTなどの前身)に入省。総務局営繕課の技師として全国の電信局や電話局、郵便局の局舎などを設計した。東海大学の創立者・松前重義とは逓信省の同僚。1951年に東海大学の建設担当理事、工学部建設工学科(現・建築学科)の教授に就任。学園の各校舎設計と並行して日本武道館(東京都千代田区、1964年竣工)や京都タワービル(京都府京都市、1964年竣工)という大プロジェクトを手掛けた。1966年に72歳で逝去。東海大学ではその功績を称え1967年、湘南キャンパスに胸像を建立。1966年度から「山田守賞」を人物・学業ともに優れた工学部生に贈っている。


<旧山田守自邸2階に置かれた模型(手前)。広々とした窓に木々の緑が映える>
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