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建学75周年記念誌編集委員会の第1回研究会を開催



学園史資料センターが事務局を務める学校法人東海大学建学75周年記念誌編集委員会の第3回会合・第1回研究会が10月2日、湘南キャンパスで開催されました。研究会では、沓澤宣賢副委員長(学園史資料センター副センター長、総合教育センター教授)と、金原保夫委員(文学部教授)の2人が、かつて携わった『東海大学五十年史』の編纂作業について報告しました。

「東海大学50年史編集委員会」は1989年4月1日に発足。1992年11月に『図録 東海大学50年』を、1993年11月に『東海大学五十年史』(通史篇・部局篇)を刊行しました。沓澤、金原両委員も50年史編集委員の一員として編纂・執筆を担当しました。

沓澤宣賢副委員長は50年史編集委員会の議事録や報告書など数々の資料を提示しながら、当時と現在の状況を比較していきました。
「委員のほとんどが湘南校舎の所属だったが、週に2回代々木校舎に通い、資料の検討や執筆に打ち込んだ。2回のうち1回は委員の間で徹底的な討議と検討を繰り返した。今回も議論を尽くすが、場所は湘南を中心とするので、移動にかかる時間や体力のロスはかなり解消されるはず」
「当時はパソコンの普及が途上で、皆ワープロ専用機を使用していた。委員の手書き原稿を、スタッフがワープロで打ち直すこともあった」
「『資料カード』を作成し、手作業で検索していた。現在は学園史資料の資料目録をWeb上でも公開している。検索は飛躍的に楽になった」
また、五十年史の編纂作業をリードした尚樹啓太郎委員長、藤家禮之助副委員長は、東海大学で薫陶を受けた恩師でもあり、「学生時代の延長のつもりで、身を引き締めて作業していた」と述懐しました。

金原委員も、五十年史編纂作業に関わる資料を持参。「作業を通じて二十数冊ノートを作ったが、今残っているのはこの3冊だけ」という貴重な資料をめくりながら、「創立者松前重義前総長に直接お話を伺う機会があり、用意した質問に答えていただいたが、必ずしもご本人に聞けば分かるわけではないことも分かった」と当時の苦労を語りました。
「私学の根幹をなす建学の精神を担当された尚樹委員長の、『五十年史で扱うためには、建学の精神を単なる理念で終わらせることなく、創立者の人生、体験を通じてどのように形成されていったのかを、具体的な事実に基づいて書かなければならない』との言葉から、歴史編纂の方法とその難しさを教えていただいた」と振り返りました。
「歴史を綴るためには、資料がなければ書けない。しかし、単に資料を並べただけのものは『年代記』にすぎない。歴史家が確固とした歴史観に基づいて、事実を一つ一つ解釈していかなければならないが、新しくなるほど難しい」と強調。
また、75周年記念誌の編集作業に向けて、「単に五十年史に、それ以降の25年を付け足すだけでは済まない。どのように75年間をとらえるか、しっかりとしたビジョンを作ることが必要で、それを皆で共有しなければならない」と述べました。

当日は橋本敏明委員長(学園史資料センターセンター長、法人常務理事、体育学部教授)をはじめとする委員12人に加え、学園史資料センターのスタッフ14人が参加。司会を務めた馬場弘臣委員(教育研究所教授)は、「初めて聞くお話もあり、貴重な機会になった。改めて、気を引き締めて75周年記念誌の編集作業に当たりたい」と決意を述べました。

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