キャンパス便り (07)

東海大学工学部

大学院生の中尚義さんが先端技術大賞の特別賞に選ばれました

大学院総合理工学研究科総合理工学専攻博士課程1年次生の中尚義さんが、6月4日に発表された「第29回独創性を拓く 先端技術大賞」(主催:フジサンケイビジネスアイ、後援:文部科学省、経済産業省、フジテレビジョンほか)の学生部門特別賞に選ばれました。優れた研究成果をあげた理工系の学生や企業の若手研究者、技術者に贈られるものです。なお、授賞式は7月8日に、東京・元赤坂の明治記念館で開催されます。

中さんは、昆虫や動物の動きを分析しロボット開発に生かすバイオミメティクスの研究に取り組んでいます。その中でも、工学部機械工学科の橋本巨教授の研究室で約20年前から取り組んでいるトンボ型ロボットの研究に4年次生のころから携わり、トンボの羽の構造を分析して人工的に作る方法を考案し、実際にロボットを飛び立たせることに成功するなどの成果を挙げてきました。

受賞を受けて、「これまで学会で賞をいただいたことはありましたが、今回は一般の目線でこの研究を“面白い”と認めていただけて、とてもうれしく思います。それとともに、橋本先生を中心に研究室で20年も前から積み上げてきた成果が先端的であると評価されたことに誇りを感じます。トンボ型のロボットを安価で作れるようになれば、たとえば人が入れない場所に大量に飛ばし、広く状況を調べられるようになるなど、社会に貢献できることがたくさんあると考えています。一方で、トンボの生態は知れば知るほど、“神の産物”ではないかと思うくらいによくできています。そこにどこまで迫れるか。トンボのように飛べるロボットの実現に向けて、これからも一歩ずつ研究を積み重ねていきます」と話しています。